寳娘ができるまで
「醸造用玄米」は酒造専用に厳選された兵庫県産山田錦を使用しています。
玄米の外側を削り取ります。タンパク質・脂質・灰分などを取り、酒の味と香りを高めます。
精米の終わった米の糠(ぬか)やゴミなどを取り除くために、米をきれいに洗います。
充分に水を含ませた米を甑(こしき)に入れ、蒸気で蒸します。蒸しあがった米は、麹(こうじ)・酛(もと)・醪(もろみ)に使われます。
蒸し上がった米は、麹菌の繁殖に最適な環境にある麹室(こうじむろ)で種麹をふりかけ、よくかき混ぜて48時間かけて麹菌を育てます。
杜氏が培った長年の経験と職人たちの技術によって、良質の麹がつくられます。
杜氏が培った長年の経験と職人たちの技術によって、良質の麹がつくられます。
酛(もと)は、読んで字のごとく酒づくりの原点で、「酛を立てる」と言われます。大澤本家酒造では、味・品質に関わるこの酛づくりに重点を置き、「寳娘」特有の“力強さ”をつけます。
酛に蒸米・麹・仕込み水を加え、3つの段階で仕込みます。これを3段仕込みと言い、酒づくりの大きな特長となっています。この3回の仕込みを1回目は添(そえ)、2回目は仲(なか)、3回目は留(とめ)と呼びます。これによって醪(もろみ)をじっくりと低温で発酵させ、旨味と香りをより一層高めます。
仕込みから20日ほどかけて発酵を終えた醪(もろみ)を圧搾して、新酒と酒粕に分けます。
新酒の中の酵素の働きを止め、微生物の活動を防ぐため、60~65℃に過熱して殺菌します。酒の種類によっては、火入をしないものもあります。
火入が終わった酒は、貯蔵タンクで密閉保存し、数ヶ月間熟成させます。
市販酒の規格に酒質を整えます。
びん詰めの前に、もう一度火入殺菌を行い出荷します。